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​血管造影検査

 レントゲンのX線発見とSeldingerの経皮的カテーテル法の開発により、血管造影技術はめざましい発展を遂げた。高齢化による血管性病変および腫瘍性病変の増加、超音波、CT、MRIなどの非侵襲的検査による病変の発見率の増大は確定診断のための血管造影の必要性を高めている。
 また、血管造影技術の目覚ましい進歩は、DSAなどの撮影装置の進歩と非イオン性低浸透圧造影剤の開発と相まって、血管性病変に対する血管形成術、腫瘍などへの血管塞栓術、動注化学療法などの治療的応用 (interventional angiology)への発展をもたらし、血管造影の有用 性は益々高まっている。


脳動脈瘤の血管内治療

 日本ではマイクロサージャリーの発達により脳動脈瘤の治療の基本はクリッピング術である。しかし、近年のマイクロカテーテルやガイドワイヤー、種々の液性塞栓物質の開発と相まって、リアルタイムで診断可能な高分解能DSAが開発され、塞栓術の手技は飛躍的に進歩した。

 目的)
    1)動脈瘤破裂の予防
    2)動脈瘤による圧迫症状の改善の為、血流の遮断

頭蓋内腫瘍塞栓術

 手術前の塞栓療法は、非常に血管性に富んだ腫瘍の摘出に於いて手術時の出血をできるだけ減少させ、より安全な手術を可能とすることにある。

 

心疾患とPTCA

 Gruntzigが1977年に経皮的冠動脈形成術(PTCA)を成功させて以来、虚血性心疾患の治療ほうとして発展し、主要施設での初期成功率は90%に達していると言われる。
従来のバルーンによるPTCAは、血管ないからのバルーンによる拡張という単純な操作で、開胸することなく低浸襲性に簡便かつ速やかに血行再建が出来るという特徴がある。

 

肝細胞癌のTAE

 経カテーテル肝動脈塞栓術(TAE)は肝細胞癌に対する治療法として確立されている。
特に塞栓化学療法(chemoembolization)として、抗癌剤と塞栓物質を同時に動脈内に投与し、抗癌剤の徐放効果と腫瘍の虚血効果を期待することが出来、これらが相乗的に働けば優れた抗腫瘍効果および予後の改善が期待できる。

 

四肢動脈のballoon PTA(percutaneous transluminal angioplasty;PTA)

 閉塞性動脈硬化症は全身的疾患で加齢とともに進行する。保存的療法、外科的療法
それと経皮的血管拡張術がある。
 バルーンカテーテルを使用することによって細い経のカテーテルで十分な拡張ができ
その結果として刺入部の損傷を軽減でき、血管の軸に垂直な方向に拡張力を及ぼすので
血管壁の損傷が少ないなど安全、確実に拡張出来るようになった。

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